開催報告(2015年12月5日開催)公開研究会「生殖補助医療技術の発達史と倫理的課題」

掲載日: 2015年12月24日

2015年12月5日に、講師に常磐大学の花岡龍毅先生をお迎えし、公開研究会「生殖補助医療技術の発達史と倫理的課題」を立命館大学衣笠キャンパスにおいて開催しました。

本研究会は、公益財団法人上廣倫理財団研究助成「体外受精研究のフレームに関する歴史研究--1960~80年代の日本の展開」(研究代表者:由井秀樹)と立命館大学生存学研究センター若手研究者研究力強化型「出生をめぐる倫理研究会」の主催、立命館大学生存学研究センターの共催企画として行われました。

当日は由井秀樹本学衣笠総合研究機構専門研究員が司会をつとめ、松原洋子本学大学院先端総合学術研究科教授による開催挨拶の後、花岡先生より「体外受精技術のリスクをめぐる認識の変遷過程」というテーマで、体外受精を含む生殖補助技術の技術史、倫理的論問題をめぐる論争史についてご講演いただきました。

講演に引き続き、山本由美子大阪府立大学講師(本学生存学研究センター客員研究員)よりの指定質問、その後、全体ディスカッションが行われました。指定質問やディスカッションでは、どのような方法が生殖補助技術に対する問題提起に有効となり得るのか、畜産分野の研究が実際どの程度ヒトの不妊医療の研究に役立ったのか、体外受精をめぐる問題の歴史を「リスク」という観点から分析してよいのか、という点など様々な論点が提起され、終始活発な討議が行われました。

本研究会の記録は、2016年初頭に刊行予定の『生存学研究センター報告』に掲載される予定です。

(本学衣笠総合研究機構専門研究員である由井秀樹さんによる報告を掲載)