第5回「精神分析と倫理」研究会—現代的精神病理の展望:「サントーム」をめぐって―
日時:2017年2月4日(土)
場所:立命館大学 衣笠キャンパス 洋洋館6階 第3研究会室
主催:科学研究費(若手B)「現代精神医療倫理におけるラカン派精神分析思想の位置づけと意義に関する研究」(代表:上尾真道)
共催:立命館大学生存学研究センター、立命館大学人間科学研究所
参加:無料・申し込み不要
*会場の近くに駐車場はありませんので、公共交通機関をご利用下さい。
開催趣旨
「精神分析と倫理」研究会は、これまで4回の公開研究会を実施し、現代社会における倫理との関係から精神分析の思想と臨床の可能性について議論してきた。第五回目となる今回は、20世紀後半の社会体制の変動に伴う精神病理の変化という問題を、臨床・理論の二つの側面から見ていくこととなる。その際、フランスの精神分析家ジャック・ラカンの「サントーム(症状)」概念(1975)を、参照項としたい。
はじめに上尾(精神分析・思想史)が、「サントーム」概念の一般的な解説を行う。ラカンの後期に提出されたこの概念は、特に作家ジェイムズ・ジョイスを例に、狂気と創造の関係、またそれに注目するプラグマテイックな臨床を強調するものであった。これを踏まえ、第一セクションでは、精神科医の菅原(精神医学)が自身の臨床例に基づいて、現代的な精神病理のあり方の特徴を、この概念との関連のもとで考察する。第二セクションでは、信友(精神分析・思想史)が、21世紀のフランスにおける、「サントーム」概念とその臨床についての発展的議論について紹介し、考察を促す。
最後に全体討議を行い、参加者それぞれの立場から、この概念の思想的射程や臨床的有効性について検討することとしたい。
プログラム
14:00-14:15 | 開会・イントロダクション (上尾真道) |
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14:15-15:15 | 研究報告①「近年の精神病のいわゆる軽症化とサントームについて」 菅原誠一(東尾張病院) |
15:15-15:30 | 質疑応答 |
15:30-15:45 | 休憩 |
15:45-16:45 | 研究報告②「歴史から無時間へ:後期ラカン再検討」 信友建志(鹿児島大学准教授:思想史・精神分析) |
16:45-17:00 | 質疑応答 |
17:00-17:05 | 休憩 |
17:05-18:00 | 全体討議 |
18:00 | 閉会 |
お問い合わせ先
Ueoueoアットマークfc.ritsumei.ac.jp(上尾真道)
(アットマークを@に変えて送信してください)