フェミニズム研究会 第8回(2016年度・第3回)公開研究会「性における差別と支配:ヴァルネラビリティをめぐって」

掲載日: 2016年12月16日

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テーマ: 性における差別と支配:ヴァルネラビリティをめぐって
日時:2017年1月9日(月・休)14:00〜18:00
場所:立命館大学衣笠キャンパス 創思館401・402
主催:立命館大学生存学研究センター
共催:立命館大学生存学研究センター研究プロジェクト・フェミニズム研究会
参加:無料・申し込み不要
*会場の近くに駐車場はありませんので、公共交通機関をご利用下さい。

開催趣旨

 「女性」に対する差別、抑圧、支配とは何か。それらはどのようなメカニズムで生じていて、何がそれらを維持しているのか。そしてそこからの解放はいかにして可能か。フェミニズムはこれらの問いによって駆動されてきた。そのためにフェミニズムは、個々の差別事例に対する反差別の実践と同時に、それらの実践の基盤となる理論を探究してきた。

 今回の公開研究会は、『女性解放という思想』(1985年)から『装置としての性支配』(1995年)、『ジェンダー秩序』(2001年)などで、一貫して性差別・性支配に抗うためのフェミニズム理論を彫琢してきた江原由美子さんをお迎えして開催する。当日は、江原さんの講演に加えて二名が提題を行う。まず、佐藤靜さんから、性差別をも含む女性へのヘイトメッセージにおける〈傷つき〉について、傷つくことと傷つけられることの異同、すなわちヴァルネラビリティの多義性についてフェミニスト哲学の観点からご報告いただく。次に、本研究会メンバーの堀田義太郎が、差別概念に関する議論を踏まえて、性差別と支配の関係や差別の体系性といった論点について規範倫理学の観点から報告する。最後に、ディスカッションの時間を設け、実践および理論の両面から、〈抵抗〉のツールとしてのフェミニズムの可能性について考察を深める機会としたい。

 2016年度、フェミニズム研究会は「ヴァルネラビリティの多義性をめぐるフェミニスト・アプローチ」を研究課題としている。また、今回の公開研究会は、2015年度に公刊した『〈抵抗〉としてのフェミニズム』(生存学研究センター報告24)の成果発表の一環として企画されたものである。

プログラム

14:00〜14:10 開催趣旨説明
14:10〜15:10 講演:
「ジェンダー秩序と性支配」
江原由美子(首都大学東京)
15:10〜15:15 休憩
15:15〜15:45 報告:
「性差別としてのヘイトメッセージとヴァルネラビリティ――〈傷つき〉の経験をめぐって」
佐藤靜(國學院大學)
15:45〜16:15 報告:
「差別の範例としての性差別とその固有性 ――性差別と性支配をめぐって」
堀田義太郎(東京理科大学)
16:15〜16:30 休憩
16:30〜18:00 質疑応答・ディスカッション
18:00 閉会

司会:堀江有里(立命館大学ほか非常勤講師/公益財団法人世界人権問題研究センター専任研究員)

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お問い合わせ先

立命館大学生存学研究センター事務局
TEL: 075-465-8475 FAX: 075-465-8245
E-mail: ars-vive@st.ritsumei.ac.jp