開催報告(2015年10月10日開催)映画「ユニバーシティライフ」上映+今村彩子監督講演会 聞こえない/聞こえにくい人にとっての大学と情報保障

掲載日: 2015年11月06日

 立命館大学生存学研究センターは、2015年10月10日(土)に立命館大学衣笠キャンパスにて映画「ユニバーシティライフ」上映+今村彩子監督講演会 聞こえない/聞こえにくい人にとっての大学と情報保障を開催しました。本企画は、立命館大学人間科学研究所「インクルーシブ社会に向けた支援の<学=実> 連環型研究(基礎研究チーム)」の共催、立命館大学障害学生支援室、京都市教育委員会、京都府教育委員会の後援のもとで開催されています。

 はじめに、本研究センター運営委員であり、人間科学研究所所長でもある松原洋子氏より、障害者権利条約や障害者基本法改正など障害者をめぐる制度が変化する状況下での本企画の開催意義についてご挨拶をいただきました。

 映画「ユニバーシティライフ」上映につづいて、今村彩子監督による講演がおこなわれました。ご講演では、映画撮影を志した経緯、映画にも登場した出身大学での経験、渡米後の取り組みなどのお話を伺うことが出来ました。講演につづき、生存学研究センターのポストドクトラル・フェローもつとめておられた甲斐更紗氏(九州大学)より、映画の感想のほか、インターネット回線を利用した遠隔情報保障、モバイル端末の利用、手話通訳研修の充実といった新しい情報保障の取り組みについてのご紹介をいただきました。

 講演後におこなわれた質疑応答では、大学の取り組む情報保障がどこまでおよぶべきなのか、遠隔情報保障の詳しい状況などについて質問があり、教育機関における情報保障によって聞こえない/聞こえにくい人をいかに支援できるのか、またその仕組みを作り上げるうえでの課題について議論がおこなわれました。

(立命館大学衣笠総合研究機構准教授 渡辺克典先生による開催報告を掲載)