開催報告 ジェンダー論セミナー第1回「ジェンダー生成の場としての宝塚歌劇――規範への挑戦か補強か」が開催されました。
掲載日: 2014年04月18日
立命館大学生存学研究センターは、4月12日(土)、衣笠キャンパス創思館カンファレンスルームにおいて、ジェンダー論セミナー第1回「ジェンダー生成の場としての宝塚歌劇――規範への挑戦か補強か」を開催し、学生や一般の参加者など約80名が参加した。
このセミナーは、障害者や高齢者といった弱者やマイノリティとよばれる人びとを研究の対象とする本センターが推進するプロジェクト「生存の現代史」の一環としておこなわれたものであり、今回は本センター運営委員である本学先端総合学術研究科上野千鶴子特別招聘教授の司会のもと、本学文学部宮本直美教授を講師に招いた。
宮本教授の講演では、今年創立100周年を迎える宝塚歌劇団の「男役」がヨーロッパの舞台劇から影響を受けて生まれた背景や、舞台を降りた後での振る舞い方や雑誌での取り上げられ方の歴史などが報告された。また、宝塚の歴史のなかでの「男役」と「娘役」をめぐるファンの意識や、宝塚の舞台にあがることのなかった「男子部」といったエピソードについても取り上げられた。
講演ののち引き続き行なわれた会場との質疑応答では、「(宝塚は)AKBのような取り組みにも影響をあたえているのではないか」「(宝塚は)なぜ、こんなに日本の女性から支持があるのか」といった質問が寄せられ、日本のサブカルチャーの中での宝塚の位置づけについても議論されるなど、上野教授もまじえた活発な議論が展開された。