フェミニズム研究会 第3回公開研究会「クィア理論と文化・表象・社会運動――映画『United in Anger 〜ACT UPの歴史』上映会とトークセッション」

掲載日: 2014年01月10日

企画趣旨

イベントチラシ

「クィア理論」は、理論と実践の連動のなかで発展してきたフェミニズムの流れを受けながら、社会に存在する性別二元論と異性愛主義という規範がつくりだす諸現象について考察し、社会構造を読み解く分野として発展してきました。

今回は、その「クィア理論」の出発点のひとつでもあり、多大な影響を及ぼしてきた合衆国でのエイズ・アクティヴィズムについて考える機会をもちます。

第一部では、1987年にニューヨークに設立された「ACT UP」の活動記録映画の上映を通してその時代背景を読み解きます。また第二部では、クィア理論の気鋭の研究者お二人に時代背景や学問的な位置づけを中心にご講演いただく予定です。

このような作業を通して、性に関する規範から外れる〈生〉を育む人々に対する抑圧や差別の問題やそれに対する抵抗の身ぶりを考察すること、規範が生み出される社会のあり方を問うための思考を紡ぎだす場になれば、と考えています。

テーマ: クィア理論と文化・表象・社会運動
――映画『United in Anger 〜ACT UPの歴史』上映会とトークセッション
日時: 2014年1月19日(日)14:00〜18:00(開場13:40)
場所: 立命館大学衣笠キャンパス 充光館301
ゲスト
スピーカー:
菅野優香さん(小樽商科大学/映画論、クィア理論)
清水晶子さん(東京大学/クィア理論、フェミニズム理論)
主催: 立命館大学生存学研究センター
協力: ・クィア・スタディーズ研究者ネットワーク(QSRN)
・日本学術振興会科研費プロジェクト「文化・社会運動における『アイデンティティの政治』の再文脈化」(基盤(C))
連連影展FAV
企画: 立命館大学生存学研究センター若手研究者研究力強化型プロジェクト「フェミニズム研究会」

上映作品紹介

『UNITED IN ANGER ―ACT UP の歴史』
監督:ジム・ハバード/英語(日本語字幕)/米国・2012年/93分

1987年に設立され、ニューヨークを中心に直接行動やアートを核として活動したACT UP(AIDS Coalition to Unleash Power/力を解放するエイズ連合)。HIV/AIDSへの偏見や米国政府の対応の遅れなどに対し、抵抗運動を生み出してきた団体です。このACT UPニューヨークの活動を記録したドキュメンタリー。これまでにもアメリカ合衆国内をはじめ、南米、欧州、南アフリカやパレスチナ、イスラエル、インドなどでも上映されています。2013年ムンバイ国際クイア映画祭でOfficial Selectionにも選ばれました。
――「HIV/AIDSの時代を生き抜くために、人種や階級、ジェンダーの枠を超えて力を合わせ社会の変革に挑んだ人々。ACT UPの非暴力抵抗運動は、AIDS/HIV危機にある米国政府やマスメディアを動かした。このドキュメンタリーは、大切な人を失う哀しみを育み、人とのつながりの中で生きる力を持ち、セクシーでエネルギッシュな ACT UP の姿を映し出す」(映画紹介より)。

作品サイト:http://www.unitedinanger.com/

お問い合わせ先

立命館大学生存学研究センター事務局
〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1
TEL:075-465-8475 FAX:075-465-8245
E-mail:ars-vive@st.ritsumei.ac.jp

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