アンハラッド・ベケット教授研究会2024

掲載日: 2024年10月23日

演題:(仮)障害の社会モデルと人権モデル(The Social and Human Rights Model of Disability)
講師:アンハラッド・ベケット教授(リーズ大学社会学・社会政策学部)
コメンテーター:北島加奈子氏(立命館大学生存学研究所・客員研究員)
日時:2024年11月12日(火曜日)午後14時~16時
会場:立命館大学衣笠キャンパス 平井嘉一郎記念図書館カンファレンスルーム
開催形式:対面・オンライン
主催:立命館大学生存学研究所

趣旨

 本研究会は、障害の社会モデルと人権モデル(The Social and Human Rights Model of
Disability)の関係の検証をテーマとする。障害の社会モデルは、従来の医学/個人モデルに対置される説明モデルとして、1960年代以降、障害学を中心に議論が蓄積されてきた。これに対して、近年注目を集めているのが、障害の人権モデルである。特に障害者権利条約に関しては、日本を含めてほとんどの国の総括所見において社会モデルではなく人権モデルに言及されている。では、両者はどのような関係にあるのか。
 本研究会の報告者のアンハラッド・ベケット教授は、まさにこの問いに取り組んだ論文「障害の社会モデルと人権モデル:相補論に向けて」の著者(アナ・ローソンと共著)として国際的に知られている。

同論文へのリンクは以下の通り。

 ベケット教授は英国リーズ大学社会学・政策学部の教授であり、同大学の障害学センター長をつとめた経験を持つほか、(批判的)障害学のジャーナル(International
Journal of Disability and Social Justice)の編集長を務めている。また、社会の変革のために卓越した技芸上の業績により、ロイヤル・ソサエティー・オブ・アーツ・フェロー(RSFA)の栄誉称号を持つ。さらに社会学、障害学分野の功績により、2023年10月に、英国の社会科学院のフェローにも選出されている。
 コメンテーターの北島加奈子氏は、障害の社会モデルを批判的に検討してきた。博士学位論文「パレーシアステースとしての障害者――服従するだけではない主体(化)の追求のために」では、最初に社会モデルを提唱したマイケル・オリバーの議論に立ち返り、障害の個人モデルとそれを支えた個人主義イデオロギーと医療化イデオロギーについてのオリバーの批判点を、あらためて明確にした。同氏は、障害の医学化に対する社会モデルの意義は認めるが、社会モデルも障害の個人化からは脱していないと批判したシェリー・トレメインの議論を支持している。本研究会では、それと障害の人権モデルとの関係性や、同異点を検討していきたい。

参加費:無料(申込制)
対面会場定員:先着40名
情報保障:日英逐次通訳、文字通訳、手話通訳

プログラム

14:00 開会挨拶
大谷いづみ(生存学研究所所長)
14:10 報告
「(仮)障害の社会モデルと人権モデル(The Social and Human Rights Model of Disability)」
アンハラッド・ベケット(リーズ大学社会学・社会政策学部教授)
15:00 コメント
北島加奈子(生存学研究所客員研究員)
15:30 質疑応答
15:50 閉会挨拶
後藤基行(生存学研究所副所長)

参加申込み

参加ご希望の方は、以下のサイトからお申込ください。
https://docs.google.com/forms/d/11khYXLDn9Yh5o0jKP0luy0l6JExUk-GImBo0P_rZvxI/edit

アクセシビリティの問題で上記のサイトで申し込めない方は、①お名前、②メールアドレス、③ご所属先(ある場合)、④参加方法(対面/オンライン)を下記のお問い合わせ先にお送りください。

オンライン参加の場合には、11月10日(日)までにお申込みください。

お問い合わせ先

生存学研究所事務局
電話:075-465-8475
メール:事務局:ars-vive@st.ritsumei.ac.jp;伊東香純:itokasumi24@gmail.com(同報でご連絡ください)

関連企画

 ベケット教授は、11月16日(土)17日(日)に立命館大学大阪いばらきキャンパスで開催される第36回日本生命倫理学会年次大会でも講演されます。ベケット教授の講演会は、大会特別企画(一般公開・参加費無料)として16日15:10よりおこなわれます。同大会は、その他にも魅力的な企画が目白押しですので、ぜひご参加ください。なお、生存学研究所は、協賛団体としてこの大会に関わっています。ご参加の仕方を含めた詳細は、日本生命倫理学会をご覧ください。
https://ja-bioethics.jp/conference/36top/