中国と障害者に関する研究会 ―中国の市民社会における障害者の権利条約への取り組みに焦点をあてて―
“Nothing about us without us”(私たち抜きに私たちのことを決めないで)という障害分野でよく使われる言葉を、中国で耳にしたのは初めてだった。それは昨年6月、北京の人民大学での障害者と社会保障に関する国際会議での分科会の席だった。中国の市民社会が熱い。私の関係する障害分野でそれを実感している。
今回のメインゲストの方を簡単に紹介させていただく。解岩さんは、ワンプラスワン障害者文化開発センターという北京の障害者組織の創始者であり、トップである。ガンのサバイバーであり、松葉づえ使用者である。
張巍さんは、イネーブル障害学研究所のリサーチフェローであると同時に、中国知的発達障害者ネットワークの事務総長でもある。知的・発達障害者そしてその家族の張さんへの信頼は厚い。
お二人の組織は、障害者の権利条約の実施に民間の立場で積極的に取り組み、中国政府が提出した同条約の報告に対して、草の根NGOの立場からのシャドーレポートを国連の障害者の権利委員会に提出した実績もある。
日本社会が一枚岩ではなく、多様性に満ちているのと同じように、中国社会も一枚岩ではなく、多様性に満ちているという当たり前のことを感じると共に、障害者の権利条約の実施に向けた歩みを少しでも共有する機会としたい。(長瀬修)
日時 | 2013年10月31日(木)14:00-18:00 |
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主催 | 生存学研究センター |
共催 | 学術研究助成基金助成金・基盤研究(C) 「障害者の権利条約の実施過程の研究」(25380717) |
会場 | 立命館大学衣笠キャンパス 学而館第2研究会室 |
参加 | 日中逐次通訳がつきます。参加費無料・申し込み不要。 (手話通訳者の手配を承ります。ご希望の方は、10月18日(金)までに生存学研究センター事務局までご連絡願います) |
プログラム
14:00〜 | 開会挨拶 長瀬 修(立命館大学生存学研究センター 客員教授) |
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14:10〜16:00 | 「中国における障害者の権利条約実施の課題と市民社会」 報告者: 張 巍(イネーブル障害学研究所・中国知的発達障害ネットワーク事務総長) 指定発言: Stephen Hallet (China Vision主席)・質疑応答 |
16:00〜16:10 | 休憩 |
16:10〜18:00 | 「中国における障害者の権利条約の実施と障害者組織」 報告者: 解 岩(ワンプラスワン障害者文化開発センターCEO) 指定発言: Stephen Hallet 氏・質疑応答 |
18:00 | 終了 |
参考資料
- 障害者の権利委員会・中国政府第1回報告への総括所見(翻訳)
- 一加一(北京)障害者文化発展センター「ワンプラスワン(一加一)報告書: 中国における国連『障害者の権利条約』の実施状況」(翻訳)
- イネーブル障害学研究所「中国における『障害者権利条約』の実施状況の所見(シャドーレポート)」(翻訳)
関連サイト
* 同様の研究会が11月2日(土)に東京大学でも開催されます。
お問い合わせ先
立命館大学生存学研究センター事務局
〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1
TEL:075-465-8475 FAX:075-465-8245
E-mail: ars-vive@st.ritsumei.ac.jp
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