質的研究・文化心理学の交差点:ヤーン・ヴァルシナー教授を迎えて
企画趣旨
人は,さまざまな文化社会的な状況を身にまとい,時間とともに生きる存在です。そうした人のライフ(生命・生活・人生)を捉えることに,質的研究は重要な役割を果たしているといえるでしょう。それでは,人が文化をまとうとは,時間とともに在るとは,一体どういうことなのでしょうか。文化や時間に焦点をあてることによって,なにがどのような有り様として見えてくるのでしょう。
このたび,アメリカ・マサチューセッツ州クラーク大学よりヤーン・ヴァルシナー先生をお迎えし,質的研究と文化心理学とがどういう位置関係にあるのか,そして,そうしたフレームを通すことによって,人の言動や,変わりゆくものと変わらないものとが,どのように見えてくるのかを考えてみたいと思います。
キーワードは,文化心理学,時間,語り,そして自己。それぞれのご関心に引き寄せて,人のライフに貢献できるような,なんらかの実りを持ち帰っていただければ幸いです。どうぞふるってご参加ください。
日時 | 2012年12月24日(月・祝) 13:00〜16:00 |
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会場 | 立命館大学衣笠キャンパス 創思館 1階 カンファレンスルーム http://www.ritsumei.jp/accessmap/accessmap_kinugasa_j.html http://www.ritsumei.jp/campusmap/map_kinugasa_j.html 〒603-8577 京都府京都市北区等持院北町56-1 |
参加費 | 無料、申込不要 |
企画 | サトウタツヤ(立命館大学文学部)・安田裕子(立命館大学衣笠総合研究機構) |
プログラム
13:00〜14:00 | 講演 文化心理学の可能性 ヤーン・ヴァルシナー(クラーク大学) “Culture in Minds and Societies” |
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14:00〜14:10 | 休憩 |
14:10〜15:30 | シンポジウム 日本における質的研究のカッティングエッジ 話題提供
司会:田垣正晋(大阪府立大学) 指定討論
森岡正芳(神戸大学),やまだようこ(立命館大学),ヤーン・ヴァルシナー(クラーク大学)
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15:30〜15:40 | 休憩 |
15:40〜16:00 | 議論 |
お問い合わせ
立命館大学生存学研究センター事務局
〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1
TEL:075-465-8475 FAX:075-465-8245 ars-vive@st.ritsumei.ac.jp
主催
- 立命館大学生存学研究センター
- 科学研究費 若手研究A「不妊夫婦の喪失と葛藤,その支援:見えない選択径路を可視化する質的研究法の応用的展開」(研究代表者:安田裕子)
共催
- 「ナラティヴと質的研究会」(代表:やまだようこ)
- 科学研究費 基盤研究A(海外)「多文化横断ナラティヴ・フィールドワークによる臨床支援と対話教育法の開発」(研究代表者:やまだようこ)
- ※ヴァルシナー、初の日本語訳『新しい文化心理学の構築:〈心と社会〉のなかの文化』(新曜社)出版記念!
- ※講演は英語で行われますが、日本語の概説が付きます。シンポジウムは日本語で行われます。
- ※駐車スペースがございませんので、ご来場の際は公共交通機関をご利用ください。
ヤーン・ヴァルシナー教授のコメント
The Symposium was a very good next step in the joint work that I have developed with my Japanese colleagues over the last 8 years. Its results should guide the development of new cultural psychology in Japan in the direction of qualitative studies of encounters of human beings with newly globalizing environments. I personally was very happy to see my old Japanese friends, hear of their work and their questions to me, which helped me to develop my thinking further. I will soon become the first Niels Bohr Professor of Cultural Psychology at University of Aalborg, Denmark, and in my new Research Centre there I would like to welcome Japanese researchers– old friends and new– to develop further our joint work. Maybe I even learn to make miso soup for my visitors! I wish I could.