文学と戦争の記憶(生存学研究センター 若手研究者研究力強化型「生存学と文学」2012年度第2回研究会)

掲載日: 2012年08月31日

企画趣旨

嶋津与志「骨」を読みながら、体験を持たない者がいかに出来事の体験を受け継ぐかという問題について考えるとともに、沖縄が戦後も体験しつづけてきた本土との対立の構図を現在の住民運動と関わらせるかたちで考察してみたい。

村上陽子さんは東京大学の博士課程に所属し、目取真俊など沖縄文学を第一線で研究されています。今回、村上さんをお招きし、嶋津与志の作品「骨」を読みながら、沖縄戦をめぐる記憶と文学の問題についてお話しいただきます。

日時 2012年8月31日(金)14時〜18時
場所 立命館大学 学而館第3研究会室
主催 立命館大学生存学研究センター
参加 参加無料・事前申し込み不要
講師 村上陽子(東京大学博士後期課程)
司会 田中壮泰
コメント 大野光明(先端総合学術研究科院生)・友田義行(学術振興会特別研究員)
報告要旨 村上陽子「非在からの想起――嶋津与志「骨」を読む」
嶋津与志「骨」(1973年)は、復帰翌年の沖縄を舞台に、本土資本による沖縄の開発と、沖縄戦を体験していない世代がいかにその体験を受け止めるかをテーマとして書かれた作品である。体験を持たない者がいかに出来事の体験を想像し、創造することができるかを考えるとともに、沖縄に対する本土企業の姿勢を、現在の沖縄の住民運動と関わらせるかたちで考察していきたい。

プログラム

14:30〜10:45 開会挨拶・生存学と文学研究会の説明(田中・西)および参加者自己紹介
15:00〜16:00 発題(村上陽子氏)
16:00〜16:15 休憩
16:15〜17:50 コメント(大野光明)およびディスカッション