11月5日(土)・6日(日)「ワイズマンと出会う」
企画趣旨
ワイズマン監督は、1967年に制作された第一作「チチカット・フォーリーズ」以来、2010年の「ボクシング・ジム」、今年公開の予定である「クレイジー・ホース」にいたるまで、ほぼ毎年1本のペースで、アメリカ合衆国を構成する様々な社会集団や社会制度(公共機関や企業、自治体、病院、学校、基地、動物園等々)に参集する人々をドキュメンタリー映画として撮り続け、問題を提起してこられました。
州立刑務所マサチューセッツ矯正院を撮影した第一作はその衝撃的な内容のために25年近く一般の公開が禁止されさえしました。ワイズマン監督の作品の中心のひとつには競争社会アメリカにおける福祉制度という矛盾をはらんだ存在や、市民社会の枠の境に立つ人々への視線があります。「視覚障害」「聴覚障害」「多重障害」「適応と仕事」という連作は同一施設を舞台に撮影され同じ1986年に発表されています。
「モデル」「ストア」「セントラル・パーク」などにおいては「見る者」と「見られる者」の関係もワイズマン監督のひとつの軸でしょう。人間以外の存在が見られるものとなるとき、「競馬場」や「動物園」がうまれ、さらに動物が人間の利益のために操作される対象となるとき「霊長類」や「肉」が作られます。
ワイズマン作品では一切、画面の外からのナレーションは入りません。語られる言葉はすべて画面のなかで語る人々の言葉です。そこには見えるものと聞こえる声をめぐるドキュメンタリー映画への深い省察を経た、ワイズマン監督のアメリカ社会へのヴィジョンが提示されています。その意味でワイズマンの作品群は、ドキュメンタリーという形をとった社会学的フィールドワークの記録であり、これらの作品を読み解くことを通して現代社会への省察の力を鍛えられます。今回の上映・講演会はこうした学術的意義の高いワイズマン世界へ導入し、より広い世界への関心を喚起することを狙いとしています。
「ワイズマンと出会う」チラシ ダウンロード(PDF, 975KB)
日程(両日とも12:30より開場)
2011年11月5日(土)上映会 *各回入れ替え制
(1) | 13:00〜 | Titicut Follies(チチカット・フォーリーズ) |
(2) | 15:00〜 | La Dernière lettre(最後の手紙)[日本初公開] |
(3) | 16:30〜 | Welfare(福祉) |
2011年11月6日(日)上映会+講演 *各回入れ替え制
(4) | 13:00〜 | Law and Order(法と秩序) |
(5) | 14:50〜 | Boxing Gym(ボクシング・ジム)[日本初公開] |
16:30〜17:30 | ワイズマン監督 特別講演(無料)(逐次通訳付)**講演聴講には(1)〜(5)の映画チケットの半券が必要です。 |
会場
立命館大学 朱雀キャンパス 5F 大ホール(アクセスマップ)
参加費
映画1作品券 | 映画2DAY通し券 (全5作品共通券)*前売りのみ |
特別講演 | |
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前売り | 800円 | 3,000円 | 無料((1)〜(5)の映画チケットの半券が必要) |
当日券 | 1,000円 | – |
前売り券
チケットぴあ 電話予約:0570-02-9999 Pコード:463-166
取り扱い店舗:チケットぴあ店舗/セブン-イレブン/サークルK・サンクス
HP: http://pia.jp/t/(PC/モバイル共通)
お問い合わせ先
立命館大学 社会連携部社会連携課
〒604-8520 京都市中京区西ノ京朱雀町1番地
TEL:075-813-8110(平日9:00〜17:00)
FAX:075-813-8167
E-mail: cinemas@st.ritsumei.ac.jp
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協力 |
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