ろう研究会

障害者基本法の改正により手話は「言語(手話を含む。)」(第3条三)と規定され、手話の言語性が制度・政策の課題として取り上げられるようになった。この流れのなかで、当事者団体である全日本ろうあ連盟が「手話言語法」制定に取り組むなど、聞こえない・聞こえにくい人をめぐる政策・制度が研究・実践上の課題となっている。

本プロジェクトは2011年から日本における聞こえない・聞こえにくい人の言語・教育について研究活動を行ってきた。さまざまな国で教育・言語・医療をめぐって多様な取り組みがなされているが、その一方で、日本の制度・政策の歴史や当事者による活動の国際比較が不十分であると考えた。今年度は、聞こえない・聞こえにくい人や手話の言語性をめぐって、韓国における聞こえない・聞こえにくい人(子ども)の議論・実践の変遷について調査をおこない、聴覚障害(者)研究や手話研究を推進する。

本プロジェクトは生存学研究センターの課題群である「生存をめぐる制度・政策」を国際比較の視点から取り上げ、聴覚障害者であると同時に言語的マイノリティである人々の生の技法を多方面から読み取る。

プロジェクト名 ろう研究会
プロジェクト代表者 渡辺克典
年度 2014