草分け時代を生きた「精神病」者運動家の個人史保存
本プロジェクトの目的は、患者・病者など、広義の社会政策による支援・救済あるいは管理の対象とされる人々の生存の技法を、従来とは異なる当事者の視点から記述・記録し、そこに潜在する知を掘り起こすという生存学の課題を、具体的に実践することである。そのために、具体的には「精神病」者運動に即して、従来の社会政策・社会事業史の枠組みから抜け落ちている歴史の記述・記録という課題を設定する。とくに、1970年代から1980年代前半の草分け時代を生きた「精神病」者運動家4人に対してインタビュー調査を行い、個人史(life history)の保存し、「精神病」者の生存の技法を当事者の視点から明らかにする。本プロジェクトの意義は、何よりも、当事者の視点から「精神病」者運動の歴史を解明するという課題そのものの独自性にある。同時に、それを通して、より広く、これまで記述対象とされてきた人々の観点から生の技法を抽出するという作業の重要性を示すことになると考える。
プロジェクト名 | 草分け時代を生きた「精神病」者運動家の個人史保存 |
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研究課題 | 草分け時代を生きた「精神病」者運動家の個人史保存 |
プロジェクト代表者 | 堀田 義太郎 |
年度 | 2012 |