斉藤龍一郎

生存をめぐる制度・政策
2000年から務める(特活)アフリカ日本協議会(AJF)の事務局長として、2002年8月、当時の小泉首相へ世界エイズ・結核・マラリア対策基金への拠出増額を求める署名活動を行うにあたり、立岩さんに呼びかけ人となってもらったことをきっかけに、アフリカのHIV陽性者運動に関するニュース・情報を日本で紹介する活動を一緒に進めてきました。かつて立岩研究室が作成した4部構成の資料集、一昨年、生存学研究員だった新山さんの手でまとめられた『世界を動かしたアフリカのHIV陽性者運動 -生存の視座から』は、今も類書のない重要な仕事です。2007年以降、JICA主催のアフリカの障害者団体リーダー研修を実質的に担っているDPI日本会議、スーダン人全盲留学生達が中心となっているスーダン障害者教育支援の会と生存学をつなげ、アフリかにおける障害者自身の運動への注目を促す取り組みを進めています。
生存学に関連した主な業績
著書
- 『貧しい国々でのエイズ治療実現へのあゆみ--アフリカ諸国でのPLWHAの当事者運動、エイズ治療薬の特許権をめぐる国際的な論争』<分配と支援の未来>刊行委員会
論文
- 「スーダンと日本、障害当事者による支援の可能性」:生存学研究センター報告12『視覚障害学生支援技法 増補改訂版』
- 「南の国々から広がる地球規模疾病負荷(GBD)との闘い」:『現代思想2010年3月号』
- 「グローバルな人権の課題ーー途上国におけるHIV陽性者運動が明らかにしたこと」:市野川容孝編『人権の再問』