開会挨拶

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開会挨拶

立岩真也
(立命館大学先端総合学術研究科教授、同生存学研究センターセンター長)


 皆さん、おはようございます。このセミナーのテーマ、その意義について、ここで説明することはいたしません。大変重要なテーマであるということは皆さんお分かりだと思いますし、今回、充実した報告が何本もこれから続きますので、時間が随分かかるだろうと私は思っております。ですので、挨拶はできるだけ短くと思います。
このセミナーは、最初は韓国と日本の間で始まったわけですけれども、年を重ねるにつれて、昨年は中国の参加を得、中国北京で開催されました。そして今年は台湾から報告者の方が見えて報告もなさいます。そしてまた香港からも参加があるということになって、拡大する中で今回のセミナーが開催されます。皆さん、今日と明日の午前、よろしくお願いいたします。それから、活発に議論、質疑応答がなされることを期待しております。挨拶は以上にいたします。
この7月26日、ここ日本の、東京の隣にある神奈川県の相模原市の障害者の施設で障害者19名が殺され、多くの方がけがをされるという痛ましい事件が起こりました。この事件は、その被害者が、例えばメディアでその名前とその存在が公表されることなく今まで推移しているといった出来事、そして、その犯人と目される人物に精神障害がある、ゆえにそれをどういう形で取り締まるのかというところに話が行ってしまっていること、そしてその人物が優生思想、優生主義を掲げて障害者を抹殺することを正当とする主張をなしていたといったさまざまなことがあり、さまざまなことを考えさせるものでした。今日は22日ですけれども、東京では26日に大きな追悼の集会があります。私も長瀬もその賛同人に加わっております。そして、これは日本人、日本語が読める方々だけに対するインフォメーションになりますけれども、『現代思想』という雑誌が10月号でこの事件を特集し、われわれの関係者たちが多く原稿を寄稿しております。そういった事件があります。それはもちろん学として考察すべき対象といいますか、主題ではありますけれども、まずは数多くの方々がこの事件によって亡くなられたことを悔い、悼み、追悼するということにいたしたいと思います。これから1分間の黙とうを捧げたいと思います。起立できる方は起立していただいて、1分間の黙とうをお願いいたします。
では、黙とう。
―黙とう―
終了です。席へお戻りください。
私自身は、もう亡くなられた方のために何かができるという信心、信仰は持ってはおりません。ただ残念なことだと思うだけです。ただ、今生きている、それから、これから生きていくだろう、生きていく障害を持つ人たち、障害を持たない人たちのために、今回のセミナーが有意義な充実したものになることを願っております。どうもありがとうございました。

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