あとがき

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あとがき

坂本徳仁


 どんな書物の成立も大勢の人が関わっていることが常ですが、この本も例外ではなく、多くの人の支えがあって初めて日の目を見ることができました。
 本書の成立について誰よりも最初に感謝しなければならないのは、立命館大学大学院先端総合学術研究科の立岩真也先生です。本書に掲載された論考のもととなる各種研究企画の活動資金は、そのほとんどが立岩先生の研究費で賄われており、立岩先生の編著者らの研究に対する温かい支援と理解なくして本書の成立はありませんでした。過密スケジュールでご多忙な中、公開研究会「聴覚障害者における文化の承認と言語的正義の問題」やシンポジウム「聴覚障害者の情報保障を考える」のために時間を割いて頂き、有用なコメントを頂いたことに改めて深く感謝申し上げます。今度、僕が京都に赴く際には、立岩先生のお好きなビールに合うような美味い肴(これは賄賂にはならないですよね? 念のため、社会通念上、賄賂にならない程度の金額のものを購入していきます)を持って行きますので今後とも宜しくお願いします。
 続いて、本書に掲載された論考の執筆陣にも厚く御礼を申し上げる次第です。北林かやさんには、障害学生支援で多忙な日々を送られている中、国リハ学院での経験を是非形にしてほしいと無理なお願いをしてしまい、大変申し訳なく思っています。しかし、外部の人間にはわからない国リハ学院での貴重な経験と一朝一夕では上手くいかない異文化交流の困難さが形になって大変有難く思っております。北林さんに原稿執筆の依頼をして本当に良かったです。藤井麻由さん(ウィスコンシン大学マディソン校経済学研究科博士課程在籍)にも、博士論文の執筆で大変な中、手間のかかるサーベイ論文の執筆を依頼してしまい、大変ご迷惑をおかけしました。すみません。しかしながら、藤井さんならではの仕事ぶりで、綿密に調査して頂き、本当に有難く思っております。今度帰国したときにも、また気軽に家に遊びに来てください。僕たち家族がアメリカに行くときにも、ウィスコンシンに遊びに行きます。本書の執筆者の一人であり、編集作業を共同で行なった櫻井悟史さん(立命館大学大学院生)にも感謝します。櫻井さんは、博士論文の執筆で忙しい中、誤字の修正や様式の整理など面倒な作業をこなしてくれました。京都に僕が行く際には、また皆で飲みましょう。近藤幸一さん(全国手話通訳問題研究会副運営委員長)、高岡正さん(全国難聴者・中途失聴者団体連合会理事長)、松本正志さん(全日本ろうあ連盟手話通訳対策部長)、三宅初穂さん(全国要約筆記問題研究会理事長)(五十音順)は、日々の業務で大変ご多忙な中、シンポジムにご参加頂き、(そのことだけでも大変有難いことなのですが)その上、シンポジウムの企画内容についても開催日の三カ月も前の早い段階から詰めて頂き、少しでも意義のある内容になるように取り計らって頂きました。深く感謝いたします。企画者の未熟さもあり、シンポジウムの内容には甚だ不十分な点もありましたが、よりよい社会を実現するためにも今後ともこのような取り組みをできるだけ続けていければと思う次第です。また、私事ではありますが、2010~2013年度の期間に文部科学省から研究費の助成を頂くこととなり、引き続き、聴覚障害教育と障害雇用問題の研究を進めていくことが可能になりました。大変未熟者ではありますが、今後とも各団体の皆様にご指導頂けますように何卒宜しくお願い申し上げます。
 ここで全ての人の名前を挙げることは到底不可能ですが、調査にご協力頂いた方たちと、貴重なコメントを寄せて頂いた方たちに感謝いたします。とりわけ手話通訳制度の調査にご協力頂いた金沢市、京都市、中野区の市・区役所の皆様、手話通訳養成・派遣事業の担当者の皆様、音声認識字幕化システムの件でご協力頂いた群馬大学の金澤貴之先生と金澤ゼミの皆様、群馬大学障害学生支援室の皆様、障害学会での音声認識エンジンAmiVoiceの試験的運用にご協力頂いた臼井久実子さん(東京大学特任研究員)、高岡正さん(全日本難聴者・中途失聴者団体連合会理事長)、中村雅己さん(株式会社アドバンスト・メディア)、山口武彦さん(京都府難聴者協会事務局長)、山下陽平さん(株式会社ウエダ)(五十音順)に感謝します。研究の関係で、名前を挙げることはできませんが、復唱者として音声認識字幕化システムの実験にご協力頂いた手話通訳者、要約筆記者の皆様にも感謝します。また、本書に所収された研究報告について、研究会・シンポジウム・学会などの場を通じて貴重なコメントを頂いた、稲田利光さん(全国難聴児を持つ親の会会長)、臼井久実子さん(東京大学特任研究員)、小山聡子先生(日本女子大学准教授)、甲斐更紗さん(立命館大学衣笠総合研究機構ポストドクトラル・フェロー)、片山知哉さん(立命館大学大学院生)、佐原郁代さん(みみネットいしかわ)、白澤麻弓先生(筑波技術大学准教授)、立岩真也先生(立命館大学教授)、田中多賀子先生(小松短期大学専任講師)、玉川淳先生(国立障害者リハビリテーションセンター研究所障害福祉研究部前部長)、間宮郁子さん(国立障害者リハビリテーションセンター研究所福祉機器開発部研究員)、三宅初穂さん(全国要約筆記問題研究会理事長)、森壮也先生(アジア経済研究所主任研究員)(五十音順)に御礼申し上げます。
 本書の成立とは直接的には関係のないことですが、努力を惜しむことなく、常によりよい研究を目指して国際的に活躍している尊敬すべき大先輩や友人たち――鈴村興太郎先生(早稲田大学教授)、石弘光先生(放送大学長)、蓼沼宏一先生(一橋大学教授)、Marc Fleurbaey先生(パリ第5大学教授)、吉原直毅先生(一橋大学教授)、佐藤主光先生(一橋大学教授)、阿部修人先生(一橋大学教授)、西村幸浩先生(大阪大学准教授)、石川竜一郎さん(筑波大学専任講師)、坂井豊貴先生(横浜国立大学准教授)、加藤晋さん(東京大学助教)――にも深く感謝いたします。皆さんが経済学者として活躍する姿を見るにつけ、僕自身もっと頑張らなければと奮い起たされる思いです。「血の通った厚生経済学」を実践するべく、今後しばらくは規範理論の数理モデル分析と障害者雇用・教育の実証分析に取り組むつもりです。最近、ようやく研究成果だと感じられるものが出てきたので、2012年度以降の国内外の経済学会で報告したいと思います。
 本書の成立と直接的に関係するところでは、生活書院の高橋淳さんには大変お世話になりました。編者の勝手な都合で、本書の刊行スケジュールを幾度か変更してしまい、高橋さんには大変ご迷惑をおかけしてしまったかと思います。「生存学」関連以外でも多くの仕事を抱えておられるというのに、余計な手間を増やしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。今後とも、宜しくお願いいたします。
 また、本書刊行のための事務作業や院生プロジェクトの研究費執行を担当して頂いた立命館大学生存学研究センター事務局の佐山佳世子さん、片岡稔さんに厚く御礼申し上げます。お二人の適切なタイミングでの的確な督促がなければ、想像するのも恐ろしいことですが、刊行の時期はもっと遅れることになっていたのではないかと思います。日本の研究者は事務に迷惑をかけるために生まれてきたのではないかと思う今日この頃ですが(それは単に僕の不徳によるものであることを願いたいのですが、周囲を見渡す限り、おそらく日本の研究環境にも問題があるように思います)、わざと迷惑をかけたいと思っているわけでは本当にないので、その点はご容赦頂きたく、今後とも何卒宜しくお願い申し上げる次第です。
 シンポジウムや研究会を開催するにあたって、科研費執行の事務を担当して頂いた立命館大学の千田佳世子さん、運営について様々な助言とお手伝いをして頂いた生存学研究センターの皆様(佐山佳世子さん、片岡稔さん)、シンポジウム「聴覚障害者の情報保障を考える」において会場統括を担当して頂いた吉田幸恵さん(立命館大学大学院生)にも感謝いたします。皆様のきめ細やかな配慮があったからこそ、当日のスムーズな進行が可能になりました。
 シンポジウム「聴覚障害者の情報保障を考える」にご参加頂いた大勢の皆様にも深く感謝申し上げます。シンポジウム会場で当日に配布・回収したアンケートでは好意的な意見を数多く頂くことができましたが、その一方で、会場の情報保障に見られた欠陥(手話通訳者の読み取り技術の問題や、会場でのスクリーンの活用方法)について、いくつかのご指摘を頂きました。ご迷惑をおかけした方々には大変申し訳なく思いますとともに、頂いたご意見を今後に生かしていきたいと思いますので、今後ともご指導くださいますようにお願い申し上げます。
 本書に所収されている全ての研究を完成させるためには、研究費の助成を欠くことができませんでした。立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点、日本学術振興会科学研究費補助金 若手研究(スタートアップ)「ろう教育の有効性――聴覚障害者の基礎学力向上と社会参加を目指して」(2008-2009年度、研究代表者:坂本徳仁)、文部科学省科学研究費 新学術領域研究(研究課題提案型)「異なる身体のもとでの交信――本当の実用のための仕組みと思想」(2008-2010年度、研究代表者:立岩真也)、財団法人みずほ福祉助成財団 平成21年度社会福祉助成金研究助成「効率的かつ持続可能な手話通訳制度の構築可能性に関する研究」(2009年10月-2010年11月、研究代表者:坂本徳仁)、文部科学省科学研究費補助金若手研究(B)「聴覚障害教育および障害者雇用政策に関する理論・実証分析」(2010-2013年度、研究代表者:坂本徳仁)の研究助成に謝意を表します。
 最後に、家族の協力と応援には感謝してもし尽くすということがありません。妻の悠子は博士論文の執筆で忙しい中、常に良き相談相手として、聴覚障害教育および障害者雇用の計量分析の話に付き合ってくれました。また、日々の家事・育児は言うまでもなく、僕が研究で大変なときに気を利かせて研究時間を作ってくれたことにもとことん頭が下がる想いです。二人の子どもと過ごす時間も宝物です。君たちの笑顔に父はいつも励まされています。願わくば、君たちの未来が希望に満ち溢れた明るいものになるように、父親として、また現代社会を担う構成員の一人として、自らの責任を果たしていきたいと思います。


2011年5月2日 風薫る国立にて
坂本 徳仁

生存学研究センター報告

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