生存学研究センター報告: まえがき

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 松原 洋子(立命館大学大学院先端総合学術研究科 教授)

 病や、老い、障害など、ままならない身体とともに生きること。
 それは、福祉や医療の援助の対象である前に、人々が生きていく過程であり、生きる知恵や技が創出される現場である。その人々の経験や語りを集め、社会との関わりを解析し、人々のこれからの生き方を構想し、あるべき社会・世界を実現する手立てを示す―「生存学」創成拠点はこれを目標に日々活動している。2007 年5 月にはグローバルCOE 拠点に採択されたが、その最初の大きな催しに、生存学の志とひびきあう研究成果をあげてこられたヤング氏を迎えられたことは、大きな幸運であった。
 本報告書は、2007 年7 月21 日に立命館大学衣笠キャンパスで開催された、「PTSD と『記憶』の歴史―アラン・ヤング教授を迎えて」の全記録である。内容はヤング氏の講演、大学院生報告を中心とするワークショップ、コメントと応答の3部構成となっている。
- また、登壇した4名の大学院生は立命館大学大学院先端総合学術研究科に学び、当事者や支援者としての現場に生きつつ、そこから発した問いを研究として深めつつある人々である。この院生たちからの指定質問、報告の原稿を準備段階から熱心に読みこみ、真摯に応答してくださった姿に接し、ヤング氏の研究者として、また教育者としての情熱と懐の深さに感銘を覚えた。
 なお、本企画はヤング氏を日本に招聘した慶應義塾大学グローバルCOEプログラム「 論理と感性の先端的教育研究拠点形成」との共催で実現した。企画の実現にご尽力いただいた慶應義塾大学の宮坂敬造氏と北中淳子氏、またコメンテータとして参加してくださった池田光穂氏(大阪大学)にこの場を借りてお礼申し上げたい。

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