出生をめぐる倫理研究会

本研究会の目的は、人の生存とそれを支える制度政策、そしてその基盤となる倫理規範について、生殖・出生を一つの軸として、具体的な対象に即して広く考察検討することである。具体的な研究内容は、①生存(サバイバル)ユニットとしての家族と地域社会のあり方の歴史的変遷の研究、②妊娠と中絶及び胎児に対する眼差しの医療社会学的検討、③生殖補助技術の利用に伴う親子関係の揺らぎと再検討、④子に対する親の権利義務の範囲の歴史社会学的及び規範論的検討、⑤先端医療技術をめぐる患者・医療専門職・市民の関係に関する科学社会学的研究等である。本研究会の意義は、各メンバーが具体的な諸問題に学際的に取り組みつつ、同時にそれらを貫く規範的な論点を抽出することで、個別の問題の複雑性に即して規範的な考察を立ち上げるという「生存学」の実践の一つのモデルになるところにある。

プロジェクト名 出生をめぐる倫理研究会
研究課題 出生をめぐる倫理──生・生殖・性に関する政策と倫理
プロジェクト代表者 堀田 義太郎
年度 2012