安田 裕子 (総合心理学部 准教授)

生存のエスノグラフィー

臨床心理学、生涯発達心理学を専門としています。生殖からはじまるライフサイクルにおける危機と回復に関する質的アプローチによる研究を行っています。具体的には、生殖の危機に直面した女性の経験と選択を、当事者の語り(ナラティヴ)から捉え、不妊という喪失を意味づけ転換していく成人期女性の生成継承性(ジェネラティヴィティ)や夫婦・家族関係を築くありようを探究してきました。また、司法と臨床の融合分野の研究課題として、ドメスティックバイオレンスの被害に遭った母子へのコミュニティ支援や、虐待を受けた子どもを対象に被害状況を聞き取る司法面接における、臨床的ケアと多職種連携に関する研究を進めています。そして、多様で複線的な人の発達や人生の歩みや、危機とともにある人の快復可能なありようを、システム論に依拠しプロセスとして捉える質的研究の方法論、複線径路等至性アプローチ(Trajectory Equifinality Approach: TEA)の開発を共同で推進しています。

生存学に関連した主な業績

著書

  • 1) 安田裕子.(2016).周産期・乳児期における死.川島大輔・近藤恵(編),はじめての死生心理学―現代社会において、死とともに生きる(p.85-99).新曜社.10月3日
  • 2) 安田裕子.(2016).不妊治療と夫婦関係.宇都宮博・神谷哲司(編),夫と妻の生涯発達心理学―関係性の危機と成熟(p.103-116).福村出版.5月10日
  • 3) 安田裕子・滑田明暢・福田茉莉・サトウタツヤ(編).(2015).ワードマップTEA 理論編―複線径路等至性アプローチの基礎を学ぶ/ワードマップTEA 実践編―複線径路等至性アプローチを活用する.新曜社.3月25日.
  • 4) 安田裕子.(2013).不妊治療の終結をめぐる当事者の語り―生殖補助医療の進展のなかで可視化される,子をもつ願望とその相克.日比野由利(編),グローバル化時代における生殖技術と家族形成(p.55-78).日本評論社.12月25日.
  • 5) 安田裕子.(2012).不妊治療者の人生選択―ライフストーリーを捉えるナラティヴ・アプローチ.新曜社.9月20日.

主要論文

  • 1) 安田裕子.(2015).コミュニティ心理学におけるTEM/TEA研究の可能性.コミュニティ心理学研究,第19巻1号,62-76.8月31日
  • 2) 安田裕子.(2014).質的データをどう扱うか―質的研究の手ほどき.森岡正芳・大山泰宏(編),臨床心理学増刊第6号 臨床心理職のための「研究論文の教室」―研究論文の読み方・書き方ガイド,94-100.金剛出版.8月10日
  • 3) 安田裕子.(2013).女性の身体と生殖―進展する生殖補助医療とその選択のなかで.女性ライフサイクル研究所(編),女性ライフサイクル研究第23号 フェミニズムはどこへ,79-86.女性ライフサイクル研究所.11月1日
  • 4) 安田裕子.(2012).血のつながりに依らない家族―社会的養護と生殖補助医療のなかで.女性ライフサイクル研究所(編),女性ライフサイクル研究第22号 いま,「家族」を問う,44-51.女性ライフサイクル研究所.11月1日
  • 5) 安田裕子.(2011).女性の生殖へのアドボカシー.女性ライフサイクル研究所(編),女性ライフサイクル研究第21号 コミュニティ・エンパワメント―安心とつながりを目指して,71-78.女性ライフサイクル研究所.11月1日.

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